抜け毛と毛根を調べる
「最近抜け毛が多くなった」と、相談に来られる方がとても増えています。
一日の抜け毛の平均は30〜50本くらいですが、これは個人差が大きく、季節や体調により変化があります。また、一過性の抜け毛もあるので一概に多い少ないとは言えません。それに、20本しか抜け毛が無くても15本しか生えなければマイナスですし、 70本抜けても70本生えてくれば良いわけです。
抜け毛は本数ばかりを気にしないで、下記の2つのことに注意しましょう。
1.抜け毛が多かった時期はいつか。
2.どのような毛が抜けているか。
自然脱毛の毛根
毛の平均寿命は男性4年、女性で4〜6年はあり、その寿命を終えて抜けた毛の毛根はマッチ棒のようになっています。毛根部が毛幹部より太いほど再生力は強いと考えてください。しかし、頭皮が弱り毛が衰えてくると、4年ある寿命が次第に短くなってきて、寿命が2年以下になると、左のような毛根になります(4年と2年では大きく違います)。
だから何年生きた毛なのかという見極めが大切になります。
この状態で放置しておくと、次に生えてくる毛の寿命は必ずもっと短くなります。
自然脱毛と安心しない
自然脱毛の毛根が多いと安心していたら、薄毛は静かに進行します。同じ自然脱毛でも、細胞の活性度、寿命、環境など、いずれも違うので、抜け毛の本数ばかりを気にしていると育毛の時期を失います。なので、早めに専門家に抜け毛の分析をしてもらい、毛髪の将来を教えてもらいましょう。的確な予防・手当法を実践することが大切です。
広汎性脱毛の毛根
これらの抜け毛は何らかの原因で途中で抜けてしまった毛です。頭皮が角化または皮脂、炎症状態で、固着力を失って抜けやすくなったため、少しの力で抜けてしまいます。
これらの抜毛が目立つときは「毛穴の内部、頭皮」に異常があると考えて、育毛剤を使ったりするより、頭皮の保護と回復の手当を先にしましょう。外見より毛穴の内部は、もっと薄毛が進行しています。
短小毛 非常に危険な抜け毛です
細く弱々しく毛先が尖っていて、数センチくらいの毛です。男性で4年、女性で4〜6年もある毛の寿命がわずか数ヶ月(1年未満)で抜けてしまった毛。
この毛が目立つなら、薄毛は急速に進行していきます。すでに頭皮や毛穴の内部は弱り衰えているので、育毛剤の効果だけでは回復の見込みはほとんど無い状態です。放っておくと、次には軟毛になり、回復不可能の毛になる恐れがある。
ストレスが原因の薄毛の毛根
一見自然脱毛に見えますが、これはストレスを受けた人に多く見られる抜け毛です。
円形脱毛症の毛根
強いストレスを受けた毛根です。このような毛を「感嘆詞毛(かんたんしもう)」といって、 円形脱毛症だけではなく強いストレスが続いたとき、無謀なダイエットをしたときなどに現れ、これをきっかけに、薄毛が慢性化することが多くあります。
まずは抜け毛を検査してもらいましょう
今生えている毛の寿命は何年だとあなたは思いますか?
薄毛の兆候は、まず毛の寿命に現れます。
今はたくさんあるように見える髪も、毛の寿命が短くなっていれば、薄毛は急速に進行していきます。
抜け毛には、毛の寿命や毛穴の内部の老化度など、驚くほどの情報や注意信号が含まれています。
まずは、毛髪の専門家に抜け毛をチェックしてもらい、毛の寿命や毛穴の萎縮度などの目に見えない部分を正確に判断し、それをもとにあなたにあった手当法を組み立てれば、寿命の長い健康な髪の毛をつくることができます。